アプリビジネスの大きな特徴のひとつが、ワールドワイドへの展開が簡単ということ。プロダクトと紹介文を頑張って用意すれば96、あとはアップルが勝手に世界中で売ってれるのだ。

まあ、そうはいっても、利用者の端末言語設定に合わせて正しい言語が表示されるようにアプリを作ったり、まったく馴染みがない外国語でアプリの紹介文を用意したりする作業が一筋縄ではいかないわけで、簡単にできれば誰も苦労しない。

考えてみれば、中学校からさんざん授業や試験があって、大学までいけば8年間も勉強したはずの英語・・・つまり誰もが一番馴染みがあるはずの外国語の英語ですら、アプリの紹介文を書くのは非常に骨が折れる、っていうか、骨を折ってもロクなものができないのが現実・・・残念ながら(-。-;)

しかし、簡単にあきらめるのはあまりにもったいなさすぎる。どう考えても世界には日本のマーケットの何倍もの大きさの市場がって、しかも、エンドユーザーへの販売アプローチをアップル社がやってくれるんだから。(※ちなみに、筆者の場合、2012年の売上に占める日本の割合は全体の21%ほど。残りの79%は日本以外の国での売上になっている)

アプリの多言語化を考える場合、ネックになるのは、アプリ内の言語(メニューテキスト等)と、販促用に用意しなければならないコンテンツ類(紹介文、検索ワード)だ。

iPhoneがど国でサービス展開しているのか、また、どのような言語に対応しているのかを確認しておこう。多言語化はそれなりに手間がかかるので、まったく成果に結びつかない超マイナー言語に翻訳しても骨折り損だから・・・。

iTunesConnectというアプリの管理画面に、国別にアプリを販売するかしないかを設定できるところがある。この画面をみるとどこの国に向けて販売できるかわかる。

有料アプリが売れる国~必ず多言語対応しておくべきなのは・・・

さすがに全言語に対応するのは現実的じゃないので、この中から売上にインパクトがあるものだけを選ぶのだが、これが意外と悩ましい。普及率とか、普及台数と一致するわけではないし、こればっかりは売ってみないとわからない。

アプリそのものが娯楽的なコンテンツといえるので(もちろんビジネスツールもあるけど)、そうなると物価とか所得水準とか、Wifiやブロードバンドといったネット環境とか、もしかしたら文化水準や他の娯楽環境の充実度、国民性とかさまざまな要因が関係するのだろう。

下の円グラフは筆者のアプリの販売先データ。日本が突出している。やはり母国語での紹介文が自然だからだろうか。ただ、トップといっても1/4に満たないのも事実。それいがいに注目なのは「その他」の比率の大きさではないだろうか。ここに含まれる個々の国の販売個数はたいした数はないのだが、それらの国を全部あわせると全体の20%にもなっている。まさにロングテール。

さて、これらのデータを踏まえて、多言語対応すべきなのは、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、ロシア語、中国語。

いうまでもなく英語は必須、最優先だ。販売個数をみてもアメリカ、イギリス、オーストラリアが登場しているし、これ以外にもカナダ、ニュージーランド、その他アフリカ諸国や、一部の中東国がターゲットになる。

また、詳しくは後で説明するが、作業手順的には英語版をまず用意してからでないと、フランス語やドイツ語といった他の言語版の作成ができない。他の言語にローカライズする際にベースとなるものなのだ。

他にグラフから読みとれるのはドイツ、フランス、イタリア、ロシアといった国々での好パフォーマンスだ。これらの国ではiPhoneユーザー数が多く、有料アプリの売れ行きも好調といえる。スイスも安定して売上がある国だ。スイスの公用語はイタリア語、ドイツ語、フランス語。これらの言語バージョンを用意しておけばOK。

おすすめの記事