多くのアプリ開発者にとって、アプリ開発から販売までの全行程のなかで最もやっかいなのがアップル社の審査フェーズだといってもいいだろう。一応ガイドラインは明示されているのだけど、それをクリアしているからといって審査に通るというわけでもないのが悩ましいところ。

なにしろ、一度審査に落ちたアプリをほとんど修正せずにもう1回審査に出してみたらあっさりパスしたりすることもあるのだからわからない。結局、人が判断するものだから、どうしても担当者次第ということなのか。結局やってみないとわからない。

審査基準は、常に一定というわけでもない。iPhone3Gの時代は、今よりもアプリが少なかったせいか、審査は非常に緩かった。時々見かける「なんでこんなものが審査パスしてるんだ?」というアプリは、その頃にリリースされたアプリの可能性が高い。

審査についてはいろいろな憶測や噂があるのだけど、開発者としては完全にアンコントローラブル。まあ、つまるところは、アップルの手のひら(まさにプラットフォーム)で商売をする以上は、アップル社はいわゆる「神」なわけだ。神の御手たる審査はブラックボックスで、開発者の我々は無条件に従うしかないということ。

ちなみに、審査に落ちた時には抗議することもできる。けれど、国内外を問わず、抗議しても返事がきたというハナシはまったく聞かない。形としては用意してあるけれど、本気で取り合おうとはまったく考えていないと思われる。神は忙しいのだ(笑)

まあ、神に戦いを挑んでも仕方がないので、我々開発者としては、神の気分を害さないようにするしかない。できる対応策というのも非常に限られている。

審査の傾向と対策審査はブラックボックスとはいえ、明らかに審査落ちしやすいジャンルというのはある。特に以下のコン
テンツを含む場合は要注意だ。

審査落ちしやすいジャンル

  • 性的にきわどい
  • 暴力
  • 反エコ、反動物愛護のような社会通念(欧米の)に反する
  • 人種や宗教
  • 子供のプライバシーに影響がありそう

日本にいるとあまりピンとこないが、欧米では人種や宗教についての会話は非常に気を使う。よほど親しいか、それなりの理由がない限りは触れないでおくテーマだし、話題にするときには最大細心の注意を払う。

アプリでもこれは同様。どこかの宗派なり人種なりを批判したり、差別したりするコンテンツが含まれていたら絶対に審査に通らない。直接含まれていなくても、それを示唆・暗示・連想させるようなものでもNG。

あと、子供のプライバシーについてもアメリカは非常に敏感だ。

審査落ちしやすいアプリの特徴

  • 単純APIモノ
  • やたらとサイズがでかい
  • 似たアプリがすでにある
  • バグがある
  • アプリ紹介文の内容と実際のアプリの内容が違う
  • アプリ登録時のカテゴリがアプリ内容と合っていない
  • アップルのオフィシャルアプリと混同を招くような名前やデザインプッシュ通知を使用している
  • 位置情報をユーザーの許可無く使用している
  • 商標違反の可能性がある
  • デザインが貧相

提出したアプリにバグがあるのは当然論外。ただ、バグがなくてもパッケージ化したときにサイズが非常に大きなアプリも審査に不利といえる。画像をたくさん含んでいる場合など要注意。あまりに大きいい場合は画像の品質を落とすとか、ネット上に置いて利用するたびにアクセスさせるとか、工夫が必要だろう。

意外に見落としがちなのは、アプリ紹介文とカテゴリの設定。実際のアプリの内容と違っていたら審査には通らない。誇大表現に注意。

また、アップルの純正アプリを混乱を招くような名前や、アイコンデザイン、機能なども審査落ちの理由になる。でもついやりたくなってしまうんだけどね(苦笑)

審査に落ちたら・・・再トライするときのコツ審査に落ちたというメールを受け取ったら、そのメールに書かれたResolutionCenterへのリンクをクリックして、落ちた理由を確認しよう。

落ちる理由は無数にあるけど、紹介文やキーワードの設定、アプリ名などが原因だったら対応は簡単だ。バグ修正や機能追加が必要なら、それもおこなって再度審査を依頼する。

ただ、上記のように簡単な問題ではなく、アプリそのものをダメ出しされたようなケースはどうすればいいか。もし、公序良俗に反するとか、アップルのポリシーに大きく反するセクシー系コンテンツで却下されたようなケースでは、再審査を依頼してもあまり見込みはないかもしれない。

ただ、十分に審査をパスできそうなアプリなのに落ちた場合には、アプリ名とAppIDを変えて出してしまうという裏ワザも使ってみてもいいかもしれない。別の担当者が審査したらパスするというケースは意外とあるので、試してみて損はない。

おすすめの記事